未経験からプログラマーへの転職は、非常にチャレンジングですが、不可能ではありません。
私自身、スキルレベルが低い状態で転職を繰り返してきており、現在はSIerで採用活動もしています。
その経験を踏まえたうえでも、プログラミングスキルを習得し、適切な転職活動を行うことで、未経験からでも十分に成功できるチャンスがあります。
この記事では、未経験者がプログラマーとしてキャリアをスタートさせるためのステップや、考慮すべきポイントを詳しく解説します。
プログラマーの仕事とは?
まず、プログラマーがどのような仕事をしているのかを理解することが重要です。
プログラマーは、さまざまなプログラム言語を使ってソフトウェアやシステムを開発し、企業やユーザーのニーズに応じた機能を実現する職業です。
これには、コードを書く作業だけでなく、システムの設計やテスト、保守も含まれます。
プログラマーの仕事内容はプロジェクトや業界によって異なりますが、代表的な例として、Web開発、アプリ開発、AI開発、データ分析などが挙げられます。
たとえば、Web開発では、企業のウェブサイトやアプリケーションのバックエンドとフロントエンドの開発に携わります。
HTML、CSS、JavaScriptといった言語を使いながら、視覚的に見える部分(フロントエンド)を構築し、PythonやRuby、PHPといったサーバー側の言語でシステムのバックエンド部分を開発します。
プログラマーの仕事には、技術的なスキルだけでなく、問題解決能力やチームワーク、コミュニケーションスキルも求められることが多く、企業の求めるニーズに柔軟に対応することが大切です。
未経験からプログラマーになるためのステップ
未経験からプログラマーを目指す場合、いくつかの重要なステップを踏む必要があります。
これらのステップを確実にこなすことで、プログラミングのスキルを効果的に習得し、転職を成功させることができます。
プログラミング言語を選ぶ
まず、どのプログラミング言語を学ぶかを決めることが重要です。
未経験者にとって習得しやすい言語としては、PythonやJavaScriptが人気です。
これらの言語は文法がシンプルで、比較的短期間で実践的なスキルを身につけやすいという特徴があります。
Pythonは、データサイエンスや機械学習、Web開発など幅広い分野で使われており、初学者にも非常に人気です。
JavaScriptは、Web開発で欠かせない言語であり、フロントエンド開発を目指す方には特におすすめです。
これらの言語を選ぶことで、将来的なキャリアの選択肢を広げることができます。
言語を選ぶ際には、自分が将来的に取り組みたい分野を考慮して選ぶことが大切です。
たとえば、Web開発に興味があるならJavaScript、データ分析やAIに興味があるならPythonが適しています。
また、仕事の需要も調べることが重要です。
市場で求められている言語を学ぶことで、転職後に有利に働く可能性があります。
自己学習リソースを活用する
未経験からプログラマーを目指す際、自己学習は避けて通れません。
現在では、多くのオンラインプラットフォームや教材が提供されており、無料または低価格で学習できる環境が整っています。
たとえば、CodecademyやUdemyなどのプラットフォームでは、初心者向けのプログラミングコースが多数提供されています。
これらのコースを活用することで、基礎から応用までを一貫して学ぶことができます。
また、GitHubやStack Overflowといったコミュニティサイトを活用することで、他のプログラマーとの交流や情報共有が可能です。
さらに、動画チュートリアルやブログ記事、書籍なども豊富にありますので、自分に合った学習方法を選ぶことが大切です。
特に、実際に手を動かしながらコードを書く経験が非常に重要です。
プログラミングは、読むだけではなく、実践を通して初めて身につくスキルだからです。
まずは、フルスクラッチを経験してみる
前項で、スクールやオンライン学習をおすすめしましたが、その際に注意するべき大きなポイントが
「フルスクラッチを経験する」
ということです。
最近のスクールは、基本的にフレームワークと呼ばれる
「いろいろな機能を少ないコードで実現するための枠組み」
を多用しています。
教える側としても、その方が簡単に受講生に「こんなものを作れた!」と達成感を感じてもらえるため、採用しているところがほとんどです。
一方で、少ないコードで色々できるがゆえに
「仕組みや細かいロジックがわからないまま就職してしまう」
という弊害も生じます。
このあたりが、私の会社でも大きな問題となっています。
フレームワークを使わない開発のことをフルスクラッチ開発と呼び、初心者はここをしっかりと学習しておくのがおすすめです。
ポートフォリオを作成する
未経験者がプログラマーとして転職する際、ポートフォリオは非常に重要な役割を果たします。
ポートフォリオとは、自分が作成したアプリケーションやプログラムをまとめた作品集のことで、採用担当者に自分のスキルを証明するためのツールです。
たとえば、簡単なWebサイトやアプリケーションを自分で作成し、それをポートフォリオとして公開することが効果的です。
実際のプロジェクトを通じて学んだことを示すことで、採用担当者に自分の実力をアピールできます。
ポートフォリオには、ソースコードやデモサイトのリンクを掲載し、具体的な実績を視覚的に伝えることがポイントです。
実績が少ない場合でも、学習過程で作成したものを積極的にポートフォリオに加えましょう。
実際に動作するプロジェクトがあれば、それだけでも大きなアピールポイントになります。
また、GitHubを利用して、自分のプロジェクトを公開することで、企業に対して積極的に学んでいる姿勢をアピールすることができます。
ちなみに、おすすめは個人でレンタルサーバーを借りて、サイトを構築することです。
こういった経験も、試行錯誤しながらやることが、転職後の仕事でも活きてきます。
未経験者が抱える不安とその対策
未経験からプログラマーを目指す際、多くの方がさまざまな不安を感じるでしょう。
しかし、適切な準備とアプローチを行うことで、その不安を軽減し、転職を成功させることができます。
スキル不足に対する不安
未経験者にとって最も大きな不安は、自分のスキルが十分でないのではないかという点です。
しかし、プログラミングは経験を積み重ねることで成長するスキルであり、最初から完璧を目指す必要はありません。
実際、採用担当者は未経験者に対して即戦力を求めることは少なく、「成長意欲」や「学習意欲」を重視する傾向があります。
そのため、自己学習を続ける姿勢をアピールすることが大切です。
また、オンラインコミュニティに参加してフィードバックをもらうことで、自分のスキルを客観的に評価し、改善する機会を得ることができます。
企業が未経験者を採用する際、重視するのは「学習意欲があり、ポテンシャルがあるかどうか」です。
そのため、失敗を恐れずに挑戦し続けることが重要です。
初めてのプログラミングではエラーや失敗がつきものですが、それらを経験することでスキルは着実に向上します。
年齢による不安
年齢が気になる方も多いかもしれませんが、プログラミングは年齢に関係なく学び続けられるスキルです。
むしろ、社会人としての経験が豊富な人ほど、他の職業で培ったスキルをプログラミングに活かせる可能性が高いです。
企業も、年齢にかかわらず、「即戦力」としてのポテンシャルを見ています。
たとえば、プロジェクト管理やコミュニケーション能力、問題解決能力などは、プログラマーとしても大いに役立つスキルです。
また、チームでの仕事経験は、エンジニアの職場でも非常に重要視されます。
そのため、これらのスキルをアピールすることで、年齢に関係なく転職成功のチャンスを広げることができます。
とはいえ、年齢が全く関係ないかというと、そんなことは有りません。
どうしても、会社に入ってから働ける年数が変わってくるので、若い人のほうが優遇される可能性があります。
それを打破するためにも、前述のポートフォリオをしっかり組むことに加えて、色々なアイデアを形にする経験をしてみるのがおすすめです。
最近のおすすめ勉強方法
これは余談程度ですが、私が最近良いと思っている勉強方法が、ChatGPTを活用することです。
ChatGPTは、文章を生成してくれるAIですが、このAIに例えば
「PHPを学習中です。問題を出してください」
と指示すると、問題を出してくれます。
仮にわからなかったとすると、答えを聞けば教えてくれるので、非常に簡単に問題集を作ることができます。
個人的にはこの方法で練習すれば、苦手な部分の問題を作ってもらうこともできるので良いのではないかと思います。
まとめ
未経験からプログラマーへの転職は、挑戦的である一方で、十分に実現可能な目標です。
適切な学習リソースを活用し、ポートフォリオを作成して自分のスキルを証明することで、採用担当者に強くアピールすることができます。
また、転職活動を計画的に進め、年齢やスキルに対する不安を克服することが大切です。
最終的には、一歩一歩スキルを積み重ねていくことで、確実に成長し、未経験からでもプログラマーとしてのキャリアをスタートさせることができるでしょう。
自分に自信を持ち、積極的にチャレンジし続けてください。